養育費の取り決め方とは?公正証書の作成方法についても説明
離婚する際、子どもの将来のために最も重要な取り決めの一つが「養育費」です。
しかし、離婚後に養育費が支払われなくなるケースは後を絶たないため、口約束で済ませず、法的に有効な形で取り決める必要があります。
記事では、養育費の取り決め方と、支払いを確実にするための「公正証書」の作成方法について解説します。
養育費の取り決め方
まずは当事者間で話し合い、養育費の金額・支払い時期・方法・期間などを取り決めます。
養育費の金額は、家庭裁判所で公表されている「養育費算定表」を参考に算出するのが一般的です。
養育費算定表では、「支払う側と受け取る側それぞれの年収」「子どもの人数と年齢」の2つの要素をもとに養育費の金額が区分されています。
ただし、算定表の金額はあくまで目安であり、子どもの進学や病気といった個別の事情を考慮して、金額を調整することも可能です。
また、金額と合わせて、いつまで払うのかという「支払期間」、何月何日にどの口座へ振り込むかといった「支払方法」、入学・留学・入院などが発生した際の「特別費用」についても、あらかじめ取り決めておくと、後々のトラブルを防ぐことにつながります。
公正証書を作成するメリット
公正証書を作成する最大のメリットは、「強制執行認諾文言」という一文を盛り込むことで、非常に強力な法的効力を持たせられる点です。
この文言付きの公正証書があれば、養育費の支払いが滞った際に、裁判を起こすことなく、相手の財産を差し押さえる「強制執行」と呼ばれる手続きが可能になります。
また、公的な文書を作成することで、「支払わなければならない」という心理的なプレッシャーを与える効果も期待できます。
公正証書の作成方法
養育費の金額、支払期間、支払方法といった条件について夫婦間で合意が固まったら、行きやすい公証役場を選び、電話などで予約を入れます。
また、公正証書の作成には以下の書類などが必要になるので、予約と並行して準備してください。
- 夫婦双方の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 夫婦双方の印鑑と印鑑登録証明書
- 戸籍謄本(離婚前の場合)
- 離婚届受理証明書(離婚後の場合)
- 合意内容をまとめたメモや離婚協議書
これらの書類が準備できたら、予約した日時に公証役場へ向かいます。
公証人が作成した公正証書の案文を確認し、内容に間違いがなければ双方が署名・押印し、養育費の総額などに応じた手数料を支払うことで公正証書の作成が完成します。
まとめ
養育費の支払いを確実なものにするためには、口約束ではなく、強制執行力を持つ「公正証書」という形で取り決めておくことが非常に重要です。
ただし、公正証書の内容は法的に抜け漏れのない内容にする必要があるうえ、金額算定や、公正証書の作成手続きなど難しい点が多いのも事実です。
もし不安がある場合は、弁護士に相談することも検討してみてください。
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伊藤 悠理
(いとう ゆうり)/ 代表弁護士
- 静岡県弁護士会
- 平成22年 旧司法試験合格
- 平成23年7月 司法研修所入所(旧65期)
- 平成24年12月 弁護士登録、静岡・市民法律事務所入所
Office 事務所概要
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